筋力があれば跳べるのか


本日は木曜日。審美系に関するブログとなります。

担当はトレーナー三輪です。

 

 

年が明けてから立て続けにスケートの試合があるため

今日はどのカテゴリーが試合しているの?

と、スケジュールが把握できなくなっています…

今週末は長野で中日カップ…今月末は高円宮杯…

来月になると県大会…そこで今シーズンの大会が一通り終了します。

疲れが抜けきらないまま過密練習、試合…という流れになると

怪我のリスク高まってしまいますので注意が必要ですね。

 

 

怪我を治すことを最優先に競技を少しお休みしているスケーターとお話することがありました。

整形のリハビリの先生に「こんなお尻の筋力でよくジャンプが跳べるね」と言われましたー

と、話してくれました。

 

 

確かにパワーがあれば高く跳ぶことはできます。

バレーボール選手よりウェイトリフティング選手の方が垂直跳びの平均記録が高いと言われているくらいですから

正しい身体の使い方と筋肉があれば実質高く跳べると思います。

 

しかし、筋力があれば跳べるのか…

となると話は別だと私は思います。

 

私自身はフィギュアスケーターでありませんので

選手と同じように氷上でジャンプをすることは出来ませんが

ノービス以下のカテゴリーからシニアカテゴリーの選手まで

50名以上のスケーターにトレーニング指導を行ってきて分かることは

効率良く無理なく身体を操ることが出来るスケーターほど

より多くの種類のジャンプが跳べると感じます。

 

 

 

海外派遣を経験したことのある選手の中でも

リズム感が無く陸でステップを踏めなかったりボールを投げられなかったり

ウェイトトレーニングのフォームチェックをしても

股関節や足関節が硬くてしゃがめなかったり前モモの筋肉しか反応してなかったり

陸トレで獲得しなくちゃいけないものって多いんです。

 

 

その中でもスケーターにはきちんと身に付けておいてほしい動きがあります。

それが【フロントランジ】です。

トゥ系ジャンプの踏切、全てのジャンプの着氷はフロントランジの姿勢に似ています。

しかし、この姿勢を行った時に

・膝が内側に入る

・太ももの前や外に力が入る

・骨盤が大きくゆがんでいる

・足指が正しく床を捉えられていない

・姿勢をキープしたまま後ろ脚を床から離すことが出来ない

・毎回同じ姿勢が作れない

・股関節を使っていない

どれか1つでも当てはまる様であれば、全てきちんと獲得できるようにしなければいけません。

 

フロントランジに重りは必要ありません。

むしろ筋肉だけで必死に耐える忍耐よりも

より涼しい顔で難しい姿勢も難なくこなせるだけの

効率の良い身体の使い方を獲得する方が重要だと思います。

もちろん全く筋力が無いのも問題ですが、筋力に頼りすぎないことも大切。

 

それが表現の中で「自然」なのか「不自然」なのか…にも繋がってくるのかなぁと私は考えます。