トレーナーの三輪です♪
今日はスケーターの練習と怪我に関するお話。
最近では日本のトップスケーターの中でも
足部捻挫や疲労骨折などの怪我により思うような結果が出なかった・試合を欠場することになった
という情報が入ってきたりしますね。
フィギュアスケートは氷というとても硬いサーフェスの上でジャンプ・スピン・ステップ…と、陸の上で行うのも難しいような動き・身体の使い方をしています。
近年、女子選手は低年齢化が激しくなってきた気がしますし、男子選手が世界で戦うには4回転が当たり前という厳しい環境になっています。
これだけ身体の負担が強くかかってくるスポーツとしてリスク管理しなくてはいけないものの一つが
【慢性障害】と言えます。
ようやく少し知られるようになった足部の捻挫(リスフラン関節)や女子アスリートに好発するとされる足趾・下腿の疲労骨折は、
『間違った使い方で身体の一部に負荷をかけ過ぎたことによって引き起こされる怪我』=【慢性障害】
という振り分けをします。
日本のトップ選手でさえ、慢性障害に悩まされているという現状です。
勝つために必要とされる高いスキルはもちろんですが、それと同時に自分の身体に見合った練習量を把握しておかなければ怪我に繋がってしまいます。
ノービスやジュニアの時期はどうしても他の選手より早く難易度の高い技を取得したいという気持ちが先走りがちですが、選手によって身体の成長スピードはそれぞれです。
身体が小さいのに高負荷の技をバンバン練習していては将来シニアで怪我に悩まされることもあり得るのです。
分かりやすいところで説明すると、成長期真っ只中で骨端線が閉じていないのにもかかわらずトリプルアクセルや4回転の練習を日頃から行っていると、骨はまだ柔らかいので自分の体重の8倍ほどかかると言われている着氷時のパワーに耐えきれなくなってケガを引き起こすという可能性もあります。
こういった時期は正しい使い方の出来る身体や無駄のない効率よく滑れる身体を手に入れるような基礎的なトレーニングを行うことをオススメします。
これらは結果として怪我しにくい身体へと繋がっていきます。
この年齢でこの練習はするべきでない。と言い切るつもりはありませんが、
自分の成長スピードに合わせた練習量・メニュー・怪我しない為の対策を組み立てることをオススメします。
(シーズンが終わった選手も多いと思いますから今の時期がなおオススメです。)
痛みが出てから考えるのではなく、痛みが出る前に考えておきましょう。