血圧ってなんの圧?


患者さんとのお話の中で【血圧】についてよく話題になります。 そもそも血圧って一体なんのことで、なんで計測して注意しないといけないかは意外に知られてないようす。 自分の血圧を言うとき【上は140で、下は80】なんて表現しますよね? でも上の血圧って? これは脳との関係があります。血液を脳にあげないと3分もしないうちに脳は死の転帰をとっていきます。つまり脳は3分で不可逆変化に入っていってしまうので、無酸素脳症にならないためにも必ず脳に血液をおくりこまないといけません。 全血液の20%ほどを脳は使っているのですが、ほとんどの場合人間というのは立っています。(最近は座ってる時間の長い人が多いですが)。直立している時に脳まで血液をあげないといけないとなるとかなり地面からの距離がありますよね。 噴水で考えると下から大人の女性なら150センチは上げないといけないわけですから、相当な水圧が必要になります。この圧力をヘクトパスカルや水頭という表現で表します。 水頭というとのは水が噴水のようにあがってどこの高さまでいくのかというのを表しています。 たとえば、伸長が170センチの人がいるとなると、これをまずミリで表すと1700ミリになります。水頭値は1700でこれを水銀比重13.6で割ると125mhg。これが簡単にいうと170センチの人の脳まで血液を送り込むために必要な圧力となる。もちろん、人間ですからその人ごとに違う要件や脱水率もあるので、こんなにクリーンにはいかない。でも、それをおいておいてもおよそこのくらいの圧力は必要だということはわかる。 これがいわゆる【上の血圧】。 余談ですが、首の長いキリンの血圧は上が260になるそうです。 ここで、ちょっと考えてくださいね。さきほどは身長でおおよその目安の血圧をだしましたが、それ以外にも条件があるといいました。年齢や、体組成、脱水率。。。。。世の中ででている成人血圧の基準値というのは、およそ140センチ~180センチの人の平均値で考えています。 大事なこと言いました(笑) 【平均値】そう。ただ値の平均をとっただけにすぎない。 年をとれば筋力も衰え、血管も硬くなりますから、血圧は少々高くないと脳まで届きません。 若い人で血圧の低さを【長生き傾向がある】と思っている人も多いですが、低血圧は脳への血流が少ないわけですから、ぼけや痴呆の確率は逆に高いとも言われている。 60代と20代では脱水率が違う。 そういうのを考えて血圧というのは見ないといけないのです。 血圧にはまだ下の血圧の話もあるし、それが寝ているときとどう関係するかで枕との関係もあるので、話はつきないのですが、今回はこんなところで。   血圧コントロールには、ウォーキングがおすすめ! でも、歩き方が上手にできているか不安だなぁという方は→ 歩き方改善レッスン マスターストレッチ