学生の肉離れにご用心


9月は学生が肉離れをしやすい時期です。

すでに当院にも肉離れの患者様が来院されました。

 

夏の猛暑から一気に気温が下がり始めるこの時期は怪我が多くなります。

その中でも、もも裏やふくらはぎの肉離れは特に起きやすいとされています。

 

中学生や高校生といった成長期真っただ中の年齢は

身長が伸びている期間のため骨がどんどん成長しています。

骨は筋肉よりも先に成長し伸びていくので

骨に付着する筋肉は骨の成長にともない、常に微妙なストレッチ状態となります。

伸ばされた状態が続くと筋肉には「伸張反射」という性質があるため、硬く縮こまってしまいます。

 

この、骨は伸びようとし筋肉は縮こまろうとする力が続くと

オスグットなどの障害に繋がることもあれば

肉離れといった急性の怪我に繋がることもあります。

 

個人差はありますが

特に1年で8~10㎝伸びるようなPHV期(成長スパート期)と呼ばれる時期は

体の操作性も悪くなり、今までの体の感覚と少しずつズレが生じやすくなります。

 

PHV期が来る前は年間で平均5㎝、PHV期を迎えると人によっては2倍もの身長が1年で伸びます。

この急激な身体変化に伴い「出来ていたものが出来なくなる」「バランスが悪くバタバタして見える」

このような状態を【クラムジー】と呼んでいます。

医学的用語ではありませんが

適切な言葉が存在しないために【不器用】といった意味の【クラムジー】があてられているそうです。

 

「高身長」「痩身」「長い四肢」などの特徴を持った人物はより顕著に現れやすく

ランニングやしゃがみ込みの姿勢で典型的な動きを示すといわれています。

同時に柔軟性も低下しやすいと言われており、

不十分なウォーミングアップで急激な運動を行うと肉離れなどの怪我を起こしやすくなります。

 

 

対策としては・・・

しっかりウォーミングアップを行ってから徐々に激しい動きに慣れさせること

PHV期は新しいスキル習得よりも基礎的な運動を繰り返すこと

細かい動きよりも四肢(特に脚)を大きく動かす運動を取り入れること

股関節を曲げるような運動を素早く行うこと

などが挙げられます。

 

切れてしまった筋繊維は復帰したとしても元通りに戻るわけではありません。

多少柔軟性が低下してしまいます。

怪我をする前にしっかり身体作りをはじめておきましょう。

 

 

「成長痛で関節に痛みがある」

「気づいたら痛みが出ていて理由が無い」

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「肉離れ」「捻挫」などの突発的な怪我

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