献血してる場合じゃないよ


世の中には一定数の【献血好き】が存在します。

私の周辺にもいらっしゃいます。

自身もまれな血液型のために、献血をできるだけ行っているという方もいます。

 

献血=世の中的にもいいこと

 

と思っている人もいるけど、

 

献血≠からだにいいこと

 

ではないことも知っておいてほしい。

 

献血に行くと後日、血液検査の結果というものが来ます。

以前は郵送のみでしたが、最近はネットでも閲覧が可能になったようですね。

この血液検査の結果でググるとネット上に沢山の検査結果の画像がでてきます。

どんな人が献血しているのだろうか・・・・と思ってみたら

 

まずは自分の健康を見直そうね

 

という方がいっぱいるのには驚きました。西洋医学的な一般的な血液検査結果だけみると基準値をクリアしています。

でも、栄養学的にみると、とにかくタンパク質がなかったり、鉄がなかったりするのが容易に想像できるものがわんさか。

総蛋白一つみても7.0を切る人が結構いるのには驚きです。

7.0以下はタンパク質不足のなかでもかなりタンパク質不足が進んでいる方です。

たとえば、夏の暑さで食欲がおちてさっぱりしたものばかり食べていると7.0以下になったりします。

なんとなくわかると思いますが、これって栄養がなさそうですよね?

ざっくりいってそんな感じなんですよ。

総タンパク質一つ見ても。

なので、この状態をみたら私自身は、献血を一旦辞めてもらうようにお願いしています。

 

この総タンパクが少ない人は、総じて鉄も不足傾向にあります。

 

写真は当院の患者さんの過去3年の血液検査の結果です。(掲載許可済み)

1度だけとっても鉄が少なくなっている時があるのがわかりますか?

これ、“献血後”の数日後に血液検査をしたからです。

血液検査の結果をみる機会が当院では多いのですが、この現象を知らない方が多い。

献血では成分ごと持っていかれてしまいます。この鉄がまた復活するのに時間がかかるのです。

女性で、ヘモ値が高くても安心できません。フェリチンが低い、貧血を伴わない鉄欠乏はみてても多いのです。



献血好きの方もいらっしゃると思いますが、まずは自身が本当に健康で献血できるだけの状態にあるのか、

献血基準値だけでなく、それぞれの検査項目の必要値や理想値がありますので、日頃から注意してみてくださいね。

 

私自身も骨髄バンクに登録しています。

なので、献血で誰かを助けたいという気持ちはいたいほどわかりますが、あげる本人がまずは元気であることが最低条件。

もっといえば栄養学的にも十分満たされていて、ベストな状態で提供できた方がリスクもすくないですよね?

 

献血をしたいならまずは自分の健康に目を向けてみてください。

自信をもって「健康です」と言えますか?

 

献血してる場合じゃないよという人があまりに多いのでちょっとだけ記事にしてみました。

 

血液検査を使った食事指導は、血液検査さえ自身で用意してもらえれば遠隔でもスカイプを使って行えます。

血液検査は、自費診療ですがおよそ5000円くらいで病院でやってもらえますよ。