アスリートダイアリー for ダンサー


先日東京で行われた佐藤愛さんが主宰のDLSのバレエ留学に関するカンファレンスに行ってきました。

私自身はバレエの指導者ではないので、直接誰かを海外に送るということはないのですが、

通院中にバレエ留学が決まるダンサーさんも多く、

その前後にケアを担当することもしばしばあるために、どのような流れになっているか、ネットでは出ない情報は何かなどを聞かせていただきました。

「えーそうなんだー」

というのはやまほどあった中、

「えー知らないんだぁ」

ということもいくつかあった。

というのも、それに共通するのは、スポーツ医学の方ではよく知られていること。

つまり私の中やスポーツ選手では「普通」であることの多くを実はダンサーは知らないということ。

今回、カンファレンスでプレゼントとして持っていたものに「女性アスリートダイアリー」というものがあります。

これは、JOCに加盟している競技団体に配られているもので、その中でも強化選手で希望者がいた場合にその選手に配られるというものです。

つまり、日本のトップの女性アスリートにしか配られていなかったという経緯があるダイアリーです。

意外に知られていませんが、ダウンロード版もあるので、バレエの方は自分のバレエノートに毎月ダウンロード版を足して利用してみるといいと思います。

このダイアリーは選手が自己管理の必要性を感じてもらうと同時に、自分は今、何が問題なのかを見つけることができる構成ができています。

スランプに陥った時に

「メンタルが弱いから」

と思っている人も多いかもしれませんが、そのメンタルがおちるときの傾向はわかっていますか?

また、本当にメンタルなのか?

身体と栄養と心理、そして競技、これらの何が今問題なのかを上手に把握し、問題解決の糸口を見つけやすくするものです。

実際、葵接骨院ではこれで3年目になりますが、選手に使ってもらっています。

やはりこれをしっかりつけている選手とつけていない選手というのがいて、

つけている選手がいい結果に結びついていっているのもまぎれもない事実です。

 

たとえばみなさん、日々の疲労度合というのは何でみていますか?

アスリートダイアリーでは、起床時心拍数や自身の意欲を基準に使っています。

「起床時心拍数」は、自分の心拍数を測って記入するので変えようがありません。

でも、意欲は選手それぞれによって感覚的なものです。

この二つを組み合わせてみたとき、心拍数が落ち着いていてやる気が起きている場合もあれば、

心拍数が落ちてないのにやる気がおきているのか。

これらは対応が変わってきます。

そういう変化を把握しやすくし、自身のコンディショニングにつなげるのがダイアリーの記録なのです。

ここから今日必要なアップも導き出せるのです。

 

そういうスポーツ選手としては当たり前のコンディショニングへのつなげ方も

多くのバレエダンサーさんや親御さんにとっては「へぇー」という感じだったのでびっくりでした。

 

私自身が力を入れているのはフィギュアスケーターに対するスポーツ医学です。

そしてこれを使って、芸術系の方、つまりステージを支えることもやっています。

この分野はステージ医学と言いますが、まだまだ発展途上なのがわかります。

バレエの方たちは、上手にスポーツ医学を取り入れることでただ“頑張る”ということから

効果的な頑張りに変換できると思いますよ。

アスリートダイアリーについてはまたどこかで書いていきたいと思います。

女性アスリートダイアリーについては→ こちらから 

リンク先にとばない場合は http://www.juntendo.ac.jp/athletes/notebooks/

 

現在当院に通院中のバレエの方でほしい場合はお声かけください。

スケーター優先になり数に限りがありますが、バレエの方用にも予備をとってあります。