「とりあえずなんとかしてほしい」
「とりあえず診てほしい」
時々あるのが、このオーダー。
これ、実はとても難しいオーダーでもあります。
葵接骨院の場合は、保険診療と自費診療を明確にわけています。
原因のはっきりしている外傷に関しては、保険診療でみることは可能ですし、
突発的なけがの場合は自費診療の日であっても診療依頼を受け付けることもします。
これは初期処置がのちの治り方に影響することがあるからです。
でも、その逆に、まったく原因のはっきりしない、なんとなく痛くなったとか、
ずっと痛くて・・・・というものは完全に自費診療ですので、初診は水曜日と土曜日のラボでしかお受けしていません。
突然来ていただいても、保険診療の日に初診をとることはしませんし、ラボ予約をとるだけでお帰りになってもらっています。
その場で症状はお伺いしますが、ラボの取り直しをしてもらう方は聞いたかぎり急変するものでもなければ命の危険に及ぶものは今までありません。
聞いた限りで非常にまずいと思うものはいくらなんでも私でも診ます。
保険適応外というものは、予防できるものがほとんどです。
そして、その症状をだすまでにかなりの時間を費やしています。
ですから、これを1回や2回の治療で「なんとか」できるものでもありません。
そのため、しっかりとラボで時間をとってじっくり方針も決めさせていただいて、患者さんとともに治すという道を選択します。
一方、保険診療は、あくまで外傷がメインです。
たとえば、段差で転んで足首を捻じったとか、バランスを崩して股関節をひねったとか、とっさに手をついて痛めた
そういったものなどです。
それらは、早めに処置をしたほうがいいのですが、この時にこれらになった別の原因をみつけたとしても
保険診療ではカバーはできません。これ、とってももどかしいです。
手首を痛めたら手首だけ、足首痛めたら足首だけ、首の寝違えだったら首だけ。
本当は、他に原因も誘引もあることはわかっている。
しかも、保険は「過剰な治療は禁止」というルールもあります。
なので患部の状態だけをできる限り改善して、他は生活指導ということになってしまいます。
こうなると通院は短期集中回数勝負です。
どちらにしても一発逆転なことはできません。
「とりあえず」で来てくださるというのはある意味「ばくち」です。
治療の目標は痛みをとることではなく、いつも言うようにその人にとってベストパフォーマンスができるようになること。
まずは3か月しっかり通えるかどうかを見極めてもらっておいたほうがいいです。
治療はあくまで他力本願では上手くいかないのです。
自分の身体のために時間を作って、しっかり向き合うようにせめて3か月だけでもしてみてくださいね。
あおいラボで皆さんをお待ちしています。