なぜバレエダンサーは体重管理と筋肉が必要なのか?


バレエダンサーをたくさん診る治療家として、多くのダンサーが間違ったダイエットや体重管理をしているのを見て心配しています。

バレエは美しさと力強さが求められるので、正しい体重管理と筋肉のつけ方がとても大事です。

これを細かく書き出すと本が出版できそうなくらいなので、わけて少しずつお話をしていきたいと思います。

 

【前提条件はなんなのか?】

まず最初の条件として「なぜ体重管理と筋肉が必要なのか」ということですが・・・・

すべてのダンサーはきっと【最高のパフォーマンスをしたいから】だと思います。

ここを忘れないで欲しいのです。

 

 

治療院には「痛み」で来る人、「姿勢改善」で来る人、「身長を伸ばしたくて」来る人、「見た目もきれいになりたくて」来る人、「先生から毎回注意されるのがいやだから」来る人・・・・いろいろいらっしゃいます。

来院につながるきっかけ、その人にとっての最後のひと押しはいろいろです。

 

 

でも、来院する本当の理由を深堀してみます。

究極、痛みがとれたらそれでいいのか?・・・ではなくて、痛みがあることで何ができないで困っているのか?なんです。

プロのダンサーさんでも痛みがあったら治療に来ますが、プロダンサーをやめて普通に生活した場合、多少痛みがあってもダンサー時代の後遺症?くらいの気持ちで治療に来なくなる人はたくさんいます。

それは、「日常生活ではダンサーとしてのベストパフォーマンスがいらない」からなんです。

そういう人達は、今度はその日常でパフォーマンスが発揮できないとき・・・たとえば買い物にいくときの階段でも膝がいたい・・・とかなってくるとまた来院されます。

 

 

私が徹底的に寄り添うのは【最高のパフォーマンス】なのです。

目の前の痛みをとるのはもちろんそうなんだけど、他力本願の患者さんも多いのです。

痛みがでた原因を作ったのは治療家の私ではなく、来院される方自身です。

治療にいこう!ってなる前の生活のどこか、レッスンのやり方のどこかに問題があるはずです。

なので、痛みがとれたら「もとに戻れる」わけではなく、戻った先の問題点は必ず除去しないとだめなんです。

それが「オーバートレーニング」であるなら、トレーニング量の見直し

具体的には「最小限で最大限に効果がだせる方法」を自分で勉強して考えないとだめなんです。

勉強できないなら、それを提供できる人を探さないとだめなんです。

「睡眠不足からの不注意」であるなら、時間の作り方や、時間の過ごし方を勉強しないとだめなんです。

 

 

特に成長期、小学生で多いのが、いわゆる「成長痛」という症状です。

この「成長痛」という分類をとやかく言うことは本質ではないのでここでは割愛します。

その子がベストパフォーマンスをだせるようになるために、究極「長期離脱」を提案することがあります。

そうすると「きりがいい3月までは続けたい」とか、「選抜に選ばれたのでそれはできない」とか「監督やコーチに次の大会までは出てほしいといわれた」とか

「コンクールの参加費払ったので・・・」とか・・・・いろいろ出てきます。

 

 

さて、本題に戻ります。

「なぜバレエダンサーは体重管理と筋肉が必要なのか?」の答えは「最高のパフォーマンスをするため」

自分への問いかけは「最高のパフォーマンスができる準備ができているのか」です。

成長期でいえば、成長期の特徴をしってその中で今の自分の最高がどこにあるのか、最終的にその歩みの先に将来の「最高のパフォーマンス」があるのか

そう問うて欲しいと思うところです。

長期離脱がその子の将来の最高のパフォーマンスのためにとる「プロセス」であることだってあるのです。

健やかな成長の先にそれがあるとわかっているので、成長期の管理も私は積極的にやっていますし、

その悩みで通院してもらっても大丈夫なようにしています。

 

 

体重の軽いダンサーが魅力的なのでもなく、筋肉のあるダンサーが魅力的なのでなく、

魅力的な踊りをするダンサーは体重管理もできていて、筋肉もついているということ。

体重管理と筋肉をつけることが目標にならないようにしてくださいね。

 

 

次回以降で具体的な問題点をお話していきます。

今日は、一番大事な前提のお話だけとなりました。


ちなみにトップ画像は生成AIが作っています(笑)