メモをとってもいいよ


Care Netというサイトで、医師への苦情の第1位が“説明不足”ということがあがっていました。

これはある機関によせられた相談の内訳を分析したものですが、どのような状況下で起こっているかは

記事を参照してもらうといいのですが・・・・・

ちょっと自分の院を振り返ってみた。

手前味噌だが、葵のいいところは

“先生がちゃんと説明をしてくれる”

というものが紹介理由として多い。

基本的にはどの患者さんにも同じように説明をしている。

でも、決定的にそのあと違うことがある。

それは

“メモを取る人” と “とらない人” がいる。

 

運動療法1つにしてもプリントはこちらも用意はしているが、そこにさらにメモを取る人もいる。

こちらが、ちょっとでも“大丈夫かなぁ~”と思うところがあれば、動画をとってもいいとスタッフは患者さんには伝える。

 

お話をしているとき、患者さんは「うん うん」って聞いてくれていますが、理解しているかは定かではない。

家に帰ったら“なんかすごかった”とか“よく説明してくれた”という記憶は残っているけど、

意外に肝心なところは残っていないこともしばしば。

こちらも「何か聞いておきたいことはありますか?」とは促します。

 

どうして、患者さんに説明をして、さらに理解してもらいたいと思うのは、

 

「最後は自分で決めなくてはいけないから」

 

私がお伝えするのはあくまで現状という情報とそれにまつわる医学や医療の知識。

これをもってしてかわるのは「患者さん自身」なのです。

心のどこかで患者さん自身が「まぁ、悪くなってなければいいや」で終わってしまうのか、

「もっといい状態にしよう」と思うのかで、未来の結果は違う。

何度言っても聞く耳を持たない患者さんがいるのも事実。

変われるきっかは提供できても、変えることは難しい。

 

「やっかいな患者さんと思われたくない」

 

とか思わないでいいです。

記憶に自信がないのなら、メモはとってもらっていいのです。