おなかの不調 もしかしてビタミンD不足?


~整腸剤でも治らなかった私が気づいたこと~

■ 1ヶ月も続いた「なんとなく下痢」の正体は?

ここ最近、お腹の調子がなんだかおかしい……。
1ヶ月ほど、ゆるい便が続いていました。

腹痛があるわけでもなく、熱が出るわけでもない。でも、どうにもスッキリしない。

そんな時、まず試したのは整腸剤。私自身は最初に試すのがミヤリサン

今までなら数日で良くなっていたのですが、今回はなぜか効果が薄い。


「これは少し違うかもしれない」

 

こうなってくると私の中の「探偵細胞」がうずうずしてくるのです。

で、事件は現場で起こっているので、普段から大切にしている“分子栄養学”の視点で、自分の体の中特に「代謝」を見直してみることにしました。

 

★「腸」と「栄養素」のつながりに着目

いまや腸は「第二の脳」とも呼ばれるほど、全身の健康と深く関わっている臓器です。
食事、ストレス、睡眠、ホルモンバランス、そして栄養素――あらゆる要素の影響を受けやすい腸。

そんな中、検索を進めていくとあるキーワードにたどり着きました。


「ビタミンD不足」

コロナのころに免疫を高めるという意味で注目したことはあったのですが、すっかり忘れていました。

実はビタミンDは、免疫や骨の健康だけでなく、「腸の粘膜を守る」「炎症を抑える」「腸内の過敏な反応を落ち着かせる」など、腸との関係がとても深い栄養素だったのです。

 

★家にあったビタミンD3を飲んでみたら…

試しに、家にあったビタミンD3のサプリメントを飲んでみました。
すると驚いたことに、翌日から便の状態が明らかに安定

数日続けると、これまでの不調が嘘のように改善していきました。

もちろん、全ての人に同じような効果があるとは言えませんが、私自身の体験として、
「腸の不調がビタミンDで改善した」というのは非常に印象的でした。

 

★ビタミンDとは?簡単におさらい

こうなってくると、私の探偵細胞はさらに事件の真相に迫りたくなるのです。

とにかく調べまくりました。

ビタミンDにはD2とD3の2種類がありますが、体内でより活性の高い働きをするのはD3


主に以下のような働きがあります。

  • カルシウムの吸収を助ける(=骨の形成をサポート)
  • 免疫細胞を調整する(=過剰な炎症を抑える)
  • 腸の粘膜を保護し、バリア機能を維持する

詳しいメカニズムについては、ビタミンアカデミーさんのブログにとてもわかりやすくまとまっているので、ご興味のある方はぜひ読んでみてください。

 

★ なぜビタミンDが不足するの?

日本人にビタミンD不足が多い理由は、実はとてもシンプルです。

  • 日光に当たる時間が少ない(特に冬)
  • 紫外線を避ける生活習慣(UVカット、日焼け止めなど)
  • 加齢により体内でのビタミンD合成力が低下 更年期世代には耳が痛い話ですね
  • 食事からの摂取がそもそも難しい(魚などに多く含まれますが、現代人は不足しがち)

 

★どうやって補えばいい?

  1. 日光浴を意識する(15〜20分でも効果あり)
  2. 必要に応じてサプリメントを利用
    その際、以下の点に注意が必要です:
    • ビタミンDは、マグネシウムが不足していると働きが不十分になることがあります。
    • 特に血液検査で「リン×カルシウム」が35を超えている方は、ビタミンDを摂る際にマグネシウムの併用が必須です(参考:ビタミンアカデミー)。
  3. 血液検査でのチェック(25(OH)Dという項目と、リン、カルシウムが目安になります)

 

★血液データをもとに、もっと正確に整えたい方へ

当院では、血液検査のデータを活用した分子栄養学的な分析・指導も行っています。


下痢や便秘などの消化器症状が長引く場合、背景にある微細な栄養不足やバランスの乱れが関係していることも多く見られます。

まずはドクターのチェックも必要なので、院では適切な処置ができるドクターを紹介しています。

その上で病気がない、問題がない場合、血液データーをみながら一緒に勉強してもらう感じで指導をしています。

「どの栄養素が足りていないのか」

「何を優先的に補うべきか」は、

血液データを通じて具体的に見えてきます。

自己判断でサプリメントを選ぶ前に、一度じっくりと体の中身を見直してみるのもおすすめです。

 

★ まとめ:便の不調が続くなら“栄養”も見直そう

腸の不調というと、すぐに「整腸剤」や「腸活食品」に目が行きがちですが、
実はそのベースには“栄養の偏り”が隠れていることも多いのです。

今回は私自身が、ビタミンD3で改善を実感した体験をきっかけにこの記事を書きました。
腸の調子がなんとなく悪い、治りにくい――そんな時は、ぜひ“日光”や“栄養素”という視点も思い出してみてください。

そして、必要であれば当院でもご相談をお受けしています。
「からだは食べたものでできている」――治療とともに、日々の栄養にも目を向けていきましょう。