金額は一瞬 健康は一生


「金額は一瞬 健康は一生」

開業して22年目を迎えていますが、治療家としての成長とともに願っていたのが「患者さんの成長」です。

私自身は「治療家と患者が成長する」。

これがない院は淘汰されると思ってやってきました。

 

うちの患者さんでよく聞かれるのが

「卒業があるのがいい」

という意見。

 

ラボの初診で来られた場合、まずは3ヶ月を1クールとしています。

3日坊主ではないけど、私自身も3ヶ月坊主が多いので、通院する患者さんに対しても

「まずは3ヶ月」

とお話しています。

この間に徹底的にその患者さんの悩み、目標に寄り添っていきます。

その先、「もう3ヶ月お世話になりたい」や「この3ヶ月で教えてもらったことを自分で実践します」

など、いろいろです。

楽しくなければ前に進めない人、管理してもらえる安心感が必要な人、理路整然と説明してもらって進める人、自分の中に落とし込まないと進めない人・・・・

患者さんは本当にそれぞれです。

なので「提案はするけど、押しつけはしない」と自分の中でルールを決めています。

 

これは「治療費」に関してもそうです。

「今日、徹底的にボランティアでこの人の治療をするとしたら何をするのか?」をいったん考えてみます。

そうすると「あーこれとこれの組み合わせなら早く治る」とか「ここもやっておくのがいいよね」ってのが浮かびます。

でもそこに「価格」をつけてしまうと、とたんに「相手の財布」を気にしだして

「あーこの人は払えないかもなぁ」とか勝手に決めつけてしまうことが起きます。

私が寄り添うのは、「患者さんの困りごと」であって「患者さんの財布」ではありません。

それがあることで、患者さんはできないことがあったり、我慢していることがあるはずです。

それを解決しに来ているのですから、こちらから「最善で最短」を提案しないのはどうかなぁ・・・・

なので、私自身は「最善で最短な提案」は価格に関係なく提案してあとどうするかは患者さん自身にお任せしています。

 

問い合わせの中には「保険診療で・・・」という方もいらっしゃいます。

日本はとっても優れた保険システムがありますが、これが「最善で最短の提案」に該当しないことはよくあります。

いわゆる高度治療や、歯科治療で使われる素材なんかはそうですよね?

保険診療はあくまで「日常生活に戻れるまで」に用意されていて「生活の質を上げる」というのにはコミットしていません。

 

 

さて、最初のところに戻ります。

「卒業があるのがいい」

これは、結局は「価格は一瞬 健康は一生」というところにつながります。

「安い」を選択することで患者さんの悩み事が解決するならそれはそれでいいのですが、現状としては無理。

なので、うちでは保険診療であっても+して自費負担分をいただいて、患部に関連するところも治療してしまうのです。

でもこれもあくまで私からの提案です。

幸い、うちの院は既存患者さんがほとんどで、新規も紹介で「完全予約制」でやっていけています。

通院してくださった患者さんたちが、私の企業理念的なところを理解してくださり、

 

私「治療に関する提案はすべてする」。患者さん「金額も含めて自分で選ぶ」

私「最初の治療期間は3ヶ月で卒業もあり」。患者さん「継続か自己管理か自分で選ぶ」

私「痛みなどには自分で対応できるように教える」。患者さん「自分でまずはやる。3日でだめだったら治療に来る」

 

といった、感じで患者さんが育っていっています。

そしてその根底には「金額は一瞬 健康は一生」というのがあるのだと私は思っていますし、しいては、それが「自身の価値」につながると思う。

自分の価値を認めた上での出費。

お金がある、なしで測ってしまうと見えなくなってしまうことがあります。

そんなことも含めてうちでは治療の値段を設定していたりします。

 

痛いところを治すだけなら他の院でもいいかなぁって正直思います。

でも、一緒に成長していくのがいいと私は思っています。

自己管理できるようになって卒業。それはうれしいことです。

そして、その方がまた困ったときにうちに来てくれればそれでいい。

その時に備えて私自身も自分自身の技術ももっともっと勉強していく、成長していくので。