「これって診てもらえますか?」という問い合わせを「これOK?」シリーズで書いていきます。
★問い合わせ者: 中学生の野球部(ピッチャー)の男の子のママ
★問い合わせ内容: 部活の先生に肩の関節の可動域が小さいことを指摘される。可動域をあげることはできるか?
*ちなみに・・・バレエや審美系スポーツでの受診が4割ですが、他のスポーツも診てますよ。
まず「可動域をあげてどうしたいのか?」
という問題があります。
たとえば・・・・・単純に言うと「上手くなりたい」「速い球を投げれるようになりたい」
だと思います。
さて、ここで考えてみましょう。
可動域があがったら、上手くなったことになるのか?
速い球が投げられたら防御率はあがるのか?
野球のピッチャーでいうと、肩の柔らかさで有名なのは
大谷翔平選手や佐々木朗希選手。
この二人で特徴的なのは腰に手をおいた状態から体の前に肘をもってこれること。
これって究極の「巻き肩」になります。
一般的に「巻き肩」は両肩が胸よりも前の位置にある状態で、ネットを調べると「巻き肩改善のストレッチ」などが出てくるくらい「好ましくない姿勢」とされています。
でも、大谷選手みて「姿勢悪いな~」って思いませんよね?
巻き肩にはできるけど、姿勢もいい
つまりは姿勢の良さと肩の可動域がある
もっと単純に言うと「野球が上手い大谷選手は大きな肩の可動域を持っている」のであって、「大谷選手と同じ肩の可動域を持っている人が大谷選手のようになれるわけではない」ということ。
だとすると、姿勢改善が先??・・となります
実際、大谷選手と佐々木選手ではピッチャーとしてのタイプが違います。
同じような可動域を持つ二人ですが、大谷選手が佐々木選手になれないのと同じで、佐々木選手が大谷選手にはなれません。
二人の選手はそれぞれ「自分がなりたいピッチャー像」を持っていたはずです。
そこに近づくための努力をしていたはずで、それは「逆算」されて導き出されたもの。
姿勢の良さを追求したのか、姿勢はいいけど肩の可動域がなかったので広げたのか、可動域はあってコントロール力を高めたの・・・
その人それぞれに目指す過程は違う過程で要求されることは違うということです。
問い合わせくださった男子生徒さんには彼の良さがあるはずです。
まずは自分のいいところを受診前に見つけ出しておいてください。
さて、最初のお悩みに戻ります。
★問い合わせ内容: 部活の先生に肩の関節の可動域が小さいことを指摘される。可動域をあげることはできるか?
受診してもらってOKです。
ほんとに解決したいことは何なのか、話を聞きながら導いていきます。
治療は「自力と他力」が必ず必要です。
問診のなかで、自力では解決できないことは私が全力で「整復」という形でお手伝いします。たとえば「思った動きができない」のが体の方に問題があれば、それは私が「整復」したりします。
本人に頑張ってもらわないといけないことは運動療法などで持ち帰りをしてもらいます。
結論: こういう漠然とした問題でも受診してもらってOKです。ただし、「親に連れてこられて来院した子」ほど厄介なことはありません。子どもが悩んでいて、「一回からだみてもらう?」「治療院行ってみる?」となって「Yes」の返事をもらえた場合はやっぱり改善度合いが違います。一緒に頭の中を整理するために来てもらっても構いません。
受診に際しては自費診療のあおいラボが適応となります。