当院で受診するのはフィギュアスケーターより実はバレエダンサーの方が多い。
競技人口というものがそもそも違うので、競技人口に対するスケーターが多いことにはかわりない。
フィギュアスケーターとバレエを診ていると決定的に違うことがある。
それは、“痛みの質”です。
今回はバレエに絞って書きますが、バレエの方、特にジュニア世代(7歳~17歳)をみていて思うのは
圧倒的に「栄養不足により痛みの改善がみられない」というケースが多い。
もちろん使い方云々もありますが、今回はそれはさておきの話です。
踊れば踊るだけ痛い。
私自身がやれるのは、整形外科的な分野をすべてクリアにすること。
いつも言っているように、
頭の指令が足先、指先まで行ける神経伝達系がしっかり機能しているか、
関節の潤滑があるのか
この点がクリアになっていると、思うように動ける体は準備されるのです。
私がスペシャリストなのは、あくまで整形外科分野。
自分自身がみている患者さんであれば身体が“合格点”なのかそうでないかはわかりますし、
整形外科分野を排除して残る痛みは別の理由だということも断言できます。
成人女性に多いのは、婦人科系、最近では同じように痛みが抜けない患者さんに内科を受診してもらったら胆嚢の機能不全でした。
首の状態が悪いと思っていた患者さんに脳外を受診してもらったら脳腫瘍だったこともあります。
バレエのジュニアにおいては、神経伝達系や関節の潤滑を整えるだけで、
特に私がテクニック的なことは教えなくても変化する方は多いです。
それは、この整形外科分野の機能不全が上達できない理由だったからです。
ちょうど、先日みえたバレエ教室の先生が報告をしてくれたので載せておくと・・・
こんなかんじですね。
さて、こうなっていくダンサーもいれば相変わらず痛みに苦しむジュニアだっています。
整形外科分野を排除しても、バレエのテクニックを正しく教えても、
その部位を強化しても痛みが引かない。
その場合に多いのが
栄養不足
すごいシンプルだけでこれ。
動けば筋肉も壊します。エネルギーも必要とします。
傾向としてジュニア世代はアンダーカロリーであることが大半。
しかもその中身が糖質中心のアンダーカロリー。
糖質過多は、骨折の治りが悪いのは整形外科分野ではよく知られています。
以前うちで診た方で治りが悪い方は、ベジタリアン傾向の方でした。
これでは痛みはとれないどころか、痛みを強く感じるでしょうね。
以前、スケーターに炭水化物、糖類の制限を一日25グラムとしていたことがあります。
厳密な内訳はここでは書きません。
先日、バレエの子が持ってきたダイエットの補助食品とやらは1食で20グラム以上の糖質が入っていました。
必要なタンパク質が摂れるという触れ込みの商品ですが、これはやっかいなことになります。
このようなことが起こらないように、またどうして起こるのか、どうやって対応したらいいのかというのを今回のバックアップセミナーには入れてあります。
バレエの指導者や親御さんも入れるようにしてありますので、ぜひ受けてみてください。
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