【こんなお悩みで来院されました|ケース㉑】一度は上手くできたのに、なぜ同じ動きができないの?

今回のお悩み

長年スポーツを続けている方から、こんなご相談がありました。

  • 競技のパフォーマンスをもっと向上させたい
  • 身体のゆがみやバランスが気になる
  • 腰に痛みがある
  • 過去の捻挫など、以前のケガが今の身体に影響していないか気になる

この方が希望されたのは、あおいラボでの身体のケアとトレーニングです。

ここで大切なのは、痛みをなくすことだけが目的ではなかったということ。

長年続けてきた競技で、もっと良いパフォーマンスを発揮したい。

そのために、自分では気づけない身体の問題を専門家に確認してもらいたい、というご希望でした。

今回は、このようなお悩みをきっかけに、身体の動きと「上達の仕組み」について考えてみたいと思います。

過去のケガが、今の動きに影響することもある

私たちは、ケガをしたり、身体に痛みが出たりすると、無意識にその場所をかばうことがあります。

例えば、足首を捻挫したとき。

痛い足に体重をかけないようにしたり、反対側の足を多く使ったりすることがあります。

これは、痛みを避けるための自然な反応です。

ただ、ケガが治って痛みがなくなったあとも、そのときに身についた動き方が残る場合があります。

また、長年続けてきた競技や日常生活の中で、いつの間にか特定の動き方が習慣になっていることもあります。

もちろん、身体の癖がすべて過去のケガによるものとは限りません。

だからこそ、今の身体が実際にどう動いているのかを確認することが大切なのです。

身体を整えたあと、何をするのか?

あおいラボでは、まず身体の状態を確認し、関節の動きや神経系への働きかけなど、必要な施術を行います。

ただし、競技のパフォーマンス向上を目指す場合は、それだけで終わりではありません。

施術のあとに、実際に身体を動かしてもらいます。

難しいトレーニングばかりではありません。

むしろ、とても単純な動きをお願いすることもあります。

すると、本人は気づいていなくても、いつも同じ場所から動き始めていたり、必要以上に別の部分を使っていたりすることがあります。

例えば、身体全体を使いたい動きなのに、肩から動き始めてしまう。

本人にとっては、それがいつもの自然な動きです。

だから、なかなか自分では気づけません。

自分では正しく動いているつもりでも、実際の動きは違っている。

こうした違いを知ることが、トレーニングの出発点になります。

一度できた動きが、なぜ再現できないのか?

スポーツをしていると、こんな経験はありませんか?

「昨日は上手くできたのに、今日はできない」

「先生に教わったとおりにやっているつもりなのに、同じようにできない」

「たまたま上手くいったけれど、何が良かったのかわからない」

上手くなるためには、技やコツ、テクニックを知ることが大切だと思われがちです。

もちろん、それも必要です。

でも、正しい方法を教わったからといって、必ずしもそのとおりに身体を動かせるわけではありません。

頭で理解することと、身体で再現することは別だからです。

では、上達するためには何が必要なのでしょうか。

上達には「仕組み」がある

私が学んでいるBASTERでは、正しい動きを身につけるために、次の3つを大切にしています。

① 自分の身体の状態を感じ、理解すること

まず、自分の身体が今どのような状態にあるのかを感じ取り、理解すること。

どこから動き始めているのか。

どこに力が入っているのか。

自分ではどう動いているつもりなのか。

そして、実際にはどう動いているのか。

この違いに気づくことが大切です。

② 自分の身体を思い通りに動かすこと

自分の動き方がわかったら、次は自分の意思で動きを変えられるかどうか。

例えば、いつも肩から動き始めてしまうなら、別の場所から動くことを試してみる。

ただ言われたとおりに動くのではなく、自分で身体の動きを調整できるようになることです。

③ 正しい動作を教わること

そして、目標となる動きを先生や指導者から学びます。

競技や種目によって、必要な技術は違います。

その技術を教えるのは、それぞれの競技の専門指導者です。

ただし、教わった動きを実現するためには、自分の身体を理解し、思い通りに動かす力も必要になります。

この3つの視点から、上達を考えていきます。

「上手くできた」と「なぜできたかわかる」は違う

感覚だけで、上手に動ける人もいます。

難しく考えなくても、きれいに動ける。

それは一つの能力です。

ただ、なぜ上手くできたのかを本人が理解していない場合、次にできなかったとき、その違いがわからないことがあります。

反対に、自分の身体の状態や動きを感じ取り、理解できるようになると、上手くできたときとできなかったときの違いを考えやすくなります。

偶然できた動きを、再現できる動きに変えていく。

そのためには、結果だけではなく、どうしてその動きができたのかを知ることも役立ちます。

そして、この理解は、自分が上達するだけでなく、人に動きを伝えるときにも役立ちます。

痛みを取ることは、ゴールではない

今回ご紹介した方の目的は、競技のパフォーマンスを向上させることでした。

そのためには、腰の痛みや身体のバランスを確認することも必要です。

でも、それだけではありません。

身体を整えたあと、その身体をどう使うのか。

自分では気づけない動き方の癖を知り、必要な動きを身につけていく。

そこまで考えることが大切です。

あおいラボでは、競技そのものの技術を教えるのではなく、教わった技術を自分の身体で実現するための土台づくりをお手伝いしています。

「痛みをなくしたい」

その先にあるのは、どんな目標でしょうか。

もっと上手くなりたい。

もっと思い通りに身体を動かしたい。

長く競技を続けたい。

身体を整える目的は、人によって違います。

だからこそ、今ある痛みや不調だけでなく、その先にある目標まで一緒に考えていきたいと思っています。

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