【治療院に持つ疑問③】これって坐骨神経痛ですよね?

【治療院に持つ疑問③】これって坐骨神経痛ですよね?

「これって坐骨神経痛ですよね?」

お尻の痛みや足のしびれがある方から、よく聞かれる質問です。

実はこの質問、

患者さんと医療者で少し認識が違うことがあります。


坐骨神経痛は病名?

多くの方は、

「坐骨神経痛になった」

という表現をされます。

そのため、

坐骨神経痛を病名だと思われている方も少なくありません。

でも実は、

坐骨神経痛は病名ではなく症状の名前です。


頭痛と同じです

例えば、

「頭痛」

をイメージしてみてください。

頭痛そのものは病名ではありません。

・偏頭痛

・緊張型頭痛

・副鼻腔炎

など、

さまざまな原因によって頭痛は起こります。

坐骨神経痛も同じです。


坐骨神経痛とは?

坐骨神経は、

腰から出て、

お尻、

太ももの後ろ、

ふくらはぎ、

足先まで続く、

人体で最も太い神経です。

その神経に沿って出る、

・痛み

・しびれ

・違和感

などをまとめて

「坐骨神経痛」

と呼んでいます。

つまり、

坐骨神経痛という症状があるだけでは、

原因までは分からないのです。


原因はいろいろあります

実際には、

・腰椎椎間板ヘルニア

・脊柱管狭窄症

・お尻周りの筋肉の影響

・股関節や骨盤周囲の問題

など、

さまざまな原因で坐骨神経に沿った症状が出ることがあります。

同じ坐骨神経痛でも、

原因が違えば対応も変わります。


当院で見ていること

当院では、

「坐骨神経痛かどうか」

よりも、

「なぜその症状が出ているのか」

を確認していきます。

例えば、

腰の問題なのか。

股関節なのか。

身体の使い方なのか。

あるいは別の原因なのか。

症状の名前だけではなく、

その背景を探ることが大切だと考えています。


現場で見ていると共通点があります

坐骨神経痛の相談を受ける方を見ていると、

共通していることがあります。

それは、

「歩く量が減っている」

ことです。

実際にお話を聞くと、

・仕事が変わった

・車移動が増えた

・運動しなくなった

・以前より歩かなくなった

という方が少なくありません。

坐骨神経は、

骨盤の出口、

太ももの後ろ、

膝の裏などを通って足先まで続いています。

その途中には、

骨盤や股関節、

膝などを支えるたくさんの筋肉があります。

歩く量が減ると、

それらの筋肉が十分に使われなくなり、

身体を支える力が落ちていきます。

筋肉は硬くなり、

関節の動きも小さくなります。

その結果、

神経にも負担がかかりやすくなるのです。


痛くなると歩かなくなる

ただ、

ここで難しいことがあります。

痛みが出ると、

人は歩かなくなります。

そして、

「歩いたら悪くなるんじゃないか」

「安静にした方がいいんじゃないか」

と考えるようになります。

どこかで

「歩いてはいけない理由」

を探してしまうこともあります。

もちろん、

急性期や特別な場合は別です。

しかし、

現場で見ていると、

坐骨神経痛のような症状では、

歩かないことが解決につながるケースはあまり多くありません。

むしろ、

歩かなくなることで、

さらに身体を支える力が落ち、

症状が長引いてしまうことがあります。

だから私は、

まず歩くことをおすすめしています。

特別な運動ではありません。

まずは今より少し歩く。

そこから身体が変わり始めることは少なくありません。

とはいえ、

仕事によっては長時間座りっぱなしの方もいます。

そんな方には、

まず

「1時間に1回立つ」

ことから始めてもらいます。

トイレに行く。

飲み物を取りに行く。

少しその場で身体を動かす。

それだけでも構いません。

歩かない理由はいくらでも見つかります。

でも、

身体は動かさないと変わりません。

だからまずは、

今より少し動くこと。

そこから始めてみてください。


このケースから分かること

坐骨神経痛は病名ではありません。

お尻から足にかけて出る痛みやしびれの総称です。

大切なのは、

「坐骨神経痛かどうか」

ではなく、

「なぜその症状が出ているのか」

です。

同じような症状でも原因は人それぞれ。

だからこそ、

症状だけではなく、

生活習慣や身体の使い方も含めて確認することが大切になります。

そして現場で多くの方を見ていると、

改善への第一歩は意外とシンプルです。

それは、

歩くこと。

遠回りに見えて、

実はそれが一番の近道だったという方をたくさん見てきました。

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