LINE@女子アスリートの治療室にこんな質問が来ました。
ネットで調べると「スポーツ性貧血」とあるのですが、医師が病気ではないと書いてありました。
病気ですよね?
というもの。
実は、一般的な呼び方として呼ばれているものの中には、「病名」ではないものがいっぱいあります。
盲腸
四十肩
虫歯
あせも
風邪
といったものから、私のいる整形外科分野では
テニス肘
ジャンパーニー
ばね指
ぎっくり腰
野球肩・野球肘
そして、
スポーツ性貧血も病名ではありません。
これらの多くは日常語と医学用語の違いとして、患者さんにわかりやすく説明するときなどに使われています。
「上腕骨外側上顆炎(じょうわんこつがいそくじょうかえん)ですね」
って説明されてもさっぱり??ですが、
バックハンドの時に痛めることがおおいので、
「バックハンドテニス肘とも言われているんです」
と説明されたほうが、テニスをやっている人にとっては想像がしやすいと思います。
今回質問のあったスポーツ性貧血も運動によって血中の赤血球やヘモグロビンが減ったことによる貧血を指している用語です。
女性は、毎月の生理があるために男性より鉄欠乏に陥りやすいという条件があります。
さらにそこにスポーツをすることで、衝撃によって赤血球が破壊されたりすることもあります。
女子サッカーでも貧血の選手が多いという報告がありましたね。
葵接骨院でも血液検査を利用して食事指導をしていますが、
一般女性であっても十分なフェリチン、血清鉄がある人がとっても少ないです。
一般女性でこれですから、運動をしている選手では確実に少ないと思っています。
赤血球の大きさをみるMCVという数値一つみても、
赤血球そのものが未熟で酸素の運搬は十分でないこともよくあります。
ちなみにこのMCVという数値は一般的な血液検査でもでていますが、理想値は90です。
これに近ければ近いほどいいのですが、一般的な基準値の幅は非常に大きく80くらいから100までを異常なしとしています。
異常ととらえなくても栄養学的な読み方でいくと、決して「OK」とはいいがたいのです。
赤血球は、鉄を抱えたタンパク質なので、鉄だけ補うだけではだめですし、
タンパク質だけでも代謝はうまく回りません。
タンパク質と鉄はセットでとらないとなかなか改善しないのはここからもわかるかと思います。
気になる方は一度、ご自身の健康診断を見直してみてくださいね。
また、葵では、血液検査を使った食事指導も行っていますのでそちらで自分の状態を確認されるのもいいかと思います。
このような質問もLINE@ 女子アスリートの治療室ではお受けしています。
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